№3540 「なつぞら」ロス~ふたりの女優~

 「なつぞら」が終わってさみしい。正に僕は、「なつぞらロス」である。朝ドラの楽しさは、そのメロディを聞いて、今日も一日が始まるという規則正しさにあると思う。僕が熱心に観ていた朝ドラは、井上真央の「おひさま」、矢田部みね子の「ひよっこ」、永野芽郁演ずる楡野すずめの「半分、青い」。そして今回の、広瀬すずの「なつぞら」。僕はスピッツの主題歌を聞きながら一日を始めていた。この朝ドラ四作すべて、メロディを覚えている。そのリズムが壊れるということが淋しい。

「なつぞら」はよかった。広瀬すずの、シャープな表情の感覚が、このドラマのリアリズムを支えていた。そして驚いたのが、妹役の千遥役の清原果耶。僕は彼女は20代だとばかり思っていたが、週刊文春の記事を読んでびっくらこいた。なんと、まだ十八歳だという。女優というのは、若く見えるより、老けて見えるほうが絶対にいい。そのほうが大成する。彼女の和服姿を見て、誰がまだ18の小娘だと思っただろうか。和服姿のうなじの魅力。正に、過去の日本映画のスターを思わせる逸材だ。注目したい。

 またもう一人いい女優がいた。松嶋菜々子のことである。僕は正直、彼女にはまったく興味がなかった。しかし、「なつぞら」での母親役を見て、年を取れば取るほどいい顔になる女優がいるのだなと驚かされた。彼女の母親役には、ナチュラルな包容力が漂っていて、これがあの松島菜々子なのかと僕は驚かされた。彼女は、中年になってこそ新境地を開いていける女優さんである。ほんと、いい母親役だった。

 好きなドラマが終わるのは淋しい。また私を熱中させてくれる朝ドラが放映されてくれることを切に願う次第である。広瀬すずさん、お疲れ様でした。

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