№3511 紫陽花の花~尻焼温泉「星ケ岡山荘」~

 尻焼温泉「星ケ岡山荘」に遊ぶ。
 10時46分上野発、上越新幹線とき317号に乗り、11時33分高崎着。11時44分発吾妻線に乗り、13時18分、長野原草津駅着。そこからバスに乗り、14時20分、花敷温泉停留所着。そして、宿の送迎車に乗って、14時26分、星ケ岡山荘到着。上野を出てから3時間34分。宿の車の開いた窓から吹き込む風が涼しかったので、やっと山間に来て、涼を求めることができると思っていたが、あにはからんや、車を降りてびっくりした。まず湿気の凄さ。マタンゴもびっくりするような湿気だ。暑い、とにかく暑い。宿の人が、今年は熱中症で倒れる人が多いと言っていたのも納得できる。僕は、身の危険を感じ旅館の外観を眺めるのもそこそこ、すぐに中へと避難する。山里の旅館に来てこんな暑い思いをしたのは初めてだ。僕はほとんど、山里の一軒屋ばかり狙って温泉に来ているが、こんなに暑いと感じたことはなかった。異常である。

 この宿はもともと、関晴館という旅館だったのだが、オーナーが変わって今の名前になったのだそうだ。仲居さんは、新しい経営者の方針だろうか、ホスピタリティの教育や研修をきちんと受けているという感じで非常に気持ちがよかった。さっそく内湯に入り、そこから行ける露天風呂に入る。今回、僕としては本邦初演となる動画をご覧いただこう。

https://www.youtube.com/watch?v=qZ5biDG__mo&feature=youtu.be
星が岡山荘その1

 しかし、暑い。とにかく暑い。ビールが美味い。僕は持参の啄木全集を読みながら宿でのんべんだらりんしていたが、夕暮れ時、突然雷雨が始まった。これで一気に涼しくなり、生き返った。思わず収めた動画が次のリンク先である。

https://www.youtube.com/watch?v=PryMRoo8D8M&feature=youtu.be
星が岡山荘その2

 ずいぶん涼しくなった。妻と私はのんべんだらりんと時間を過した。尻焼温泉の時間はとてつもなく長い。しかし全然退屈はしない。これぞ温泉の醍醐味というものだろう。

 翌日、昼食は、毎日売り切れになるというソバ屋、野のやで摂る。僕はモリソバの大盛りを頼んだが、めちゃくちゃ美味かった。一見濃そうに見えるが、あっさりとしていて上品。どんどん食えた。ここの従業員の女の子がチャーミングで可愛い。看板娘だろう。遠方から来る客が多く、客の一人が、ソバが残っていてよかったと言っていたのが印象深い。前日の雨で気温が下がったので、長笹川の湯で遊んでいる子たちを見学に行った。もう、男ばっか。ふぐり丸出しのおっさんもいる。これじゃあ女性は入り辛いだろう。この日はたまたま曇っていたが、僕が思うに、川の温泉で遊ぶのは九月上旬から十月上旬くらいがいいんじゃないだろうか。その頃だったら湯煙が立って雰囲気が味わえると思うのだ。

 二日目も、湯に入りながら啄木ばっかり読んでいた。不思議なのは、温泉地で飲むビールは美味いがウイスキーは不味いということだ。ウイスキーという飲み物は、田舎のこのゆったりとした空間にはフィットしないのだろうか。都会で飲んでこそ美味い洋酒なのだと思う。それでも俺は無理矢理二瓶飲んだ。この宿はやたらと紫陽花の花が咲いている。紫陽花は六月の花のはずだが、群馬はまた自然のサイクルが異なるのだろう。そのもうひとつの露天湯もリンクを貼ります。

https://www.youtube.com/watch?v=odJRnRKpwkc&feature=youtu.be
星が岡山荘その3

 僕は、日本の夏はもう観光に向かないと思う。ミュージアム等、屋内の娯楽にとどめるべきであり、屋外の観光にはこの紫外線は恐怖である。こんな山中の温泉地でさえ、暑くて湿気が凄いのだ。紫陽花の花が息づいていることが僕にはよく理解できる。いい宿でした。日本の夏は、地獄である。

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