№2858 百二十年桜

      百二十年桜      黒田英雄 妻居らぬ夜のビールの躰(み)に染みてみみ太は膝に丸まり離(か)れず 雄猫の甘え上手に呆れれば男もさうだと妻の言ひきる 牝猫の茶トラのみんくの高貴なるクールさみみ太にみぢんにもなく 白黒のみみ太の顔はハスキー犬に似てるなあと両耳(みみ)伏せ見つむ 新宿のマンション師走ひんやりと夜の黙(しじま)に温(ぬく)き毛物よ ネズ…

続きを読む