№3724 「塔」9月号・陽の当たらない名歌選2~くくられた足~

      「塔」9月号・陽の当たらない名歌選2 なつかしい角度でひとを見上げれば恋とは痛む首すじのこと 大堀 茜 一度だけ綺麗になったと言われた日一度だけの恋をしていた 森 富子 わたしのなかに逆さに眠るこうもりのよく見たら足がくくられている 椛沢知世 モンローがヒールを片方切ったように君のフタエの不揃いは武器 太田愛葉 チリ津波を無事に乗り切りたる仲間六十年経て皆旅立てり …

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№3723 秘湯の宿を護れ!

 僕は未だに、十谷温泉「源氏の湯」の閉館のショックから立ち直れないでいる。素晴らしい宿だった。内湯は身に沁み、吊り橋を渡って到達する露天湯にも趣があった。露天湯にぽつんと添えられていた小さな源泉も良かった。私は深夜、この源泉に浸かって、源氏の亡霊が来ないかと愉しみに待っていたものだ。この素晴らしい、類まれな、「日本秘湯の会」東日本代表を名乗っていい名湯、名旅館が廃業だなんて、俺には未だに信じられ…

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№3722 東海の小島の磯の白砂に~十二社温泉~

 年末年始を、山梨県の十谷上温泉「源氏の湯」の名湯に浸って過ごそうと思っていた。平成23の真冬の12月31日と、平成26年、真夏の8月4日の二回来訪し、内湯が素晴らしく、吊り橋を渡らないと行けない露天風呂も最高だった。ところが、今年の年末もそこで過ごそうと電話を入れたところ・・・・・・・・・「この電話番号は現在使われておりません」。慌てふためいてネットで調べたところ、「廃業」の無情の文字。もう、…

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